2019年10月16日水曜日

解体1






ウィペン

鍵盤

鍵盤とウィペンをつなぐ部品


1925年製GROTRIAN STEINWEG グランドピアノ2m20
全体的によく観察した後、解体を始めました。
アクションを取り出し、観察しながら注文する部品をチェックしていきます。
このアクションは、現代の世界的に統一化されたアクションになる少し前のアクションなので、オリジナルです。
よく見てみると、細かいところに工夫がされており、優れたアクションだと思います。
良いタッチを求めてグロトリアンが行き着いた形かもしれません。
しかしこの後の時代になると、安く大量に、そして調整しやすい簡素化されたアクションに統一化されていきますので、この形のアクションは消えていきます。
昔ながらのアクションは、調律師や修復師にとってはやりにくい厄介な面がありますが、こだわりのものの良さもあります。
このピアノは鍵盤も長く、鍵盤とウィペンの間に今では使われなくなった部品が一つ余分に付けられて、スムーズなタッチを求めています。
修復後にはきっと良いタッチが得られると思います。

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