1925年製GROTRIAN STEINWEG グランドピアノ2m20
この度、北軽井沢ミュージックホールに古くから伝わるグロトリアン・スタインヴェーグのピアノ修復が、多くの皆様の寄付により実現することとなりました。
それは、ミュージックホールの運営を支えるサポーターズの方々の要望にホールの所有者である長野原町が応え、ふるさと納税型クラウドファンディングで寄付者を募り、多くの方々の賛同を得て今日実現の運びとなったものです。
クラウドファンディングのサイトはこちら(現在も寄付を受け付けています)
そのピアノが近々私の工房へ運ばれ、修復を開始することになりました。
皆様の温かいご支援のおかげで修復されるピアノを最高の状態に甦らせることが出来るよう、できる限りの努力をしていきたいと思っています。
北軽井沢ミュージックホールは、音楽教育家、齋藤秀雄さんの呼びかけで1968年に完成した日本で初めての音楽学生のための夏季合宿施設として始まりました。
オーケストラの練習ホールを備えたこのような施設は当時ありませんでしたから、音楽学生にとって大変貴重な場所でした。
現在は、音楽セミナーや夏のミュージックフェスティヴァルの会場として利用され、毎年様々な音楽が奏でられ、人々を楽しませてくれる場となっています。
グロトリアンのピアノは、たくさんの音楽学生たちに使用された歴史を持っています。
その証拠に、アクションや鍵盤には多くの消耗が見られ、外装にも傷跡が残っています。
しかしここ何十年かは老朽化したピアノは使われなくなり、ホールの隅に置かれたままでした。
そのピアノに注目し、何とか復活させられないかと考えた方々は少なくなく、その思いを受けてサポーターズが実現に向けて動き出したのがきっかけで、今日まで進んできました。
完成予定は来年3月で、夏頃にはお披露目コンサートが行われます。
さて、これからの仕事は私の手に任されましたので、緊張しています。
大変質の高い一流ピアノですので、しっかりとした修復作業を行えば必ず素晴らしい音が甦ることと思っています。
愛情いっぱいの目で見守って下さっている皆さまに、このブログで随時進行状況をお伝えしていきますので、どうぞよろしくお願いいたします。
ピアノバルロン・ジャパン
和田明子
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